2004年サントリー学芸賞を受賞した黒岩比佐子著・評伝「食道楽の人・村井弦斎」の一説に、
  『一時はあれほどよく読まれていたその作品のほとんどが、絶版になったまま現在に至っている。
  その「忘れられかた」があまりに見事なことには、唖然とせざるをえない。
  だが、特に明治の後半期において、彼の小説が大衆の心をつかみ、熱狂させたという事実は、
  歴然としてそこにある。歴史とは後世の人の手で創られるものだが、この事実まで否定し、
  消し去ることはできない(353頁)』

   ゆかりの地・平塚では、弦斎氏の功績と生涯に敬意を表し、年に一度「弦斎まつり」を催し様々な
  角度で弦斎を偲び紹介しています。また弦斎に因んだ関連商品等の販売も活発に行われています。
・・・
   しかし、平成の現在、明治36年に大ベストセラーとなった小説『食道楽』を読んだことのある人は
  数少ない。
   まして『食道楽』の作者村井弦斎が、「食」を中心にした理想のユートピアを平塚の地につくり生活
  していたことは、あまり知られていません。

   村井弦斎の『食道楽』がベストセラーとなった明治36年から110年が過ぎ、
  評伝「『食道楽』の人・村井弦斎」(黒岩比佐子著)が出版されてから10年を迎えた今年、
  『食道楽』を聴いて・知って・味わう会、を企画し、開催致します。

   西洋料理の探究者であり時代に先駆けて「食育」を説いた村井弦斎と、
  小説『食道楽』を辿る会を、弦斎ゆかりの地である平塚で、各専門料理店とのコラボはもとより、
  各界の方たちと共に、シリーズで開催出来ればと願っています。

YouTube明治における弦斎料理とフランス料理の時代考査

本会では、3つの愉しみを体験していただきます。

1)小説『食道楽』の世界に浸る朗読。……聴いて愉しむ
    朗読・鈴木千秋(朗読家であり黒岩比佐子氏友人)
2)作者・村井弦斎の人物像と、平塚が『食道楽』のユートピアであったことを伝える展示。
        …
知って愉しむ
3)『食道楽』レシピから再現したフランス料理の数々……味わって愉しむ
     再現料理・Restaurant Marie Louise

【 概 要 】
『食道楽』を聴いて・知って・味わう会 (各回定員30名)
日 時: 2014年8月3日(日) 
会 場:フランス料理 マリー・ルイーズ 
昼の部 11時半開場 12時開演 お食事は1時半頃から
夜の部 17時開場 17時半開演 お食事は19時頃から


参加費:昼の部 3500円 夜の部 5000円


<主催・共催>  語り継ぐ黒岩比佐子の会  Restaurant Marie Louise
< 協 力 >  村井弦斎の会  平塚市料理飲食業組合連合会  平塚南口有志会 

ご予約・お問い合わせは下記まで…↓
フランス料理 マリー・ルイーズ
Address
〒254-0812 神奈川県平塚市松風町1-16 レーベンス松風1F
JR平塚駅 南口より徒歩5分 村井弦斎公園前

営業時間
ランチ
・・・・11:30~14:30 (LO13:30)
ディナー・・18:00~22:00 (LO20:30)
定休日 毎週 月曜日

ご予約・お問い合わせは、お電話でお願い致します
0463-24-0465


お問い合わせ等はコチラでも↓
  Email :
chez-owashi@u01.gate01.com

『食道楽』を聴いて・知って・味わう会
村井弦斎の『食道楽』と「平塚」、そして「黒岩比佐子」を辿る


 村井弦斎の『食道楽』は、1903(明治36)年の1月から12月まで報知新聞に連載され、読者から熱狂的な人気を博した
新聞小説で、明治のよく売れた小説としては、この『食道楽』と徳冨蘆花の『不如帰』の2冊が挙げられるほどです。

 本筋は、主人公の大原満とヒロインお登和の結婚の行方ですが、もうひとつの主役は何といっても料理で、
文中に登場する料理の数は、実に600種以上に及びます。
その料理が、読者である主婦から圧倒的な支持を得て、料理や食物の蘊蓄を傾ける場面が次々に展開し、
筋の方が脇役になってしまった、なんとも不思議な小説です。
 そして100年も前の作品のなかで「食育」が大事だと主張している先見の明のある作家・村井弦斎でもありました。

 この『食道楽』によって莫大な収入を得た村井弦斎は、平塚に、現在の村井弦斎公園を含む約1万6400坪もの
土地を買い求めて、果樹園や菜園を作り、鶏、ウサギ、山羊も育てるという、ユートピアのような生活を実践しました。
また食に関係した人も多く訪れ、多くの影響を与えています。
 このように、一世を風靡した村井弦斎ですが、晩年は「山中に穴居生活」をしたり、「断食生活の研究」をしたりで、「奇人視」され、
没した1927(昭和2)年の時点で、「文壇からはいつか全く忘れられた」作家になっていました。

 前半生はベストセラー作家として生き、後半生はまったく違う研究に没頭して、弦斎の著作はいまはほとんど忘れられていますが、
時代を超えて読み継がれてきた唯一の作品が『食道楽』だと言えるでしょう。

そして、この物語を、100年以上経て現代に甦らせたのが、
黒岩比佐子(2010年11月逝去)が著した「『食道楽』の人 村井弦斎」でした。

 弦斎についての本格的な評伝が存在せず、その人物像はずいぶん誤解されているのではないかと思うようになり、
それでは自分で評伝を書こうと決意して、3年の歳月をかけて2004年に上梓したのが「『食道楽』の人 村井弦斎」です。

 ある時代にもっとも最も大衆に支持され、多くの人々に読まれた作家が、文学史の上からほとんど消えているのはなぜか、
という疑問を検証するために、黒岩比佐子は丹念に調べ上げてこの評伝を書き上げ、
この作品で第26回サントリー学芸賞を受賞しています。
 そして、この評伝が好評なこともあり、『食道楽』は岩波文庫から2005年に復刊され、
現在でも私たちは気軽に手に取って読むことができます。


    【鈴木千秋(すずき ちあき)のプロフィール】

  朗読家・編集者(2008年まで企業広報誌などの編集に従事)。
 舞台朗読の第一人者幸田弘子氏に師事。
 2000年、「朗読グループ・幸風」を立ち上げ。以後2010年まで毎年公演を主宰。
 樋口一葉、夏目漱石、宮沢賢治、太宰治、宮部みゆき、山本周五郎などの
 
  作品の朗読のほか、「おくのほそ道」「源氏物語」など古典の朗読も行っている。
 現在はフェリス女学院大学、早稲田大学オープンカレッジ等で朗読講師を務める。
 黒岩比佐子氏とは同じ会社に所属していたことで親交を深める。
 2010年6月には黒岩氏の講演会で共演し、国木田独歩などの作品を朗読する。
 
  11年7月より12年1月まで、
 「黒岩比佐子の遺した「世界」 村井弦斎の『食道楽』を聴いて食べる。」を企画し、
 『食道楽』の朗読を4回シリーズで開催。
  2012年にはアートガレーで
 《黒岩比佐子の遺した「世界」『食道楽』の人 村井弦斎》展を企画。

    
  【黒岩比佐子(くろいわ ひさこ)のプロフィール】

  明治・大正期のジャーナリズムや世相を生き生きと描いたノンフィクション作家。
 1958年5月1日、東京生まれ。1981年、慶應義塾大学文学部卒業。
 PR会社を経て、フリーのライター・編集者に。

  1999年、『音のない記憶―ろうあの天才写真家・井上孝治の生涯』でデビュー。

  2004年、『「食道楽」の人村井弦斎』でサントリー学芸賞、

  2008年、『編集者 国木田独歩の時代』で角川財団学芸賞を受賞。

  2010年、『パンとペン社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い』刊行直後の
 11月17日、膵臓癌のため死去。
 没後の翌年、同作で読売文学賞(評論・伝記部門)を受賞


  『村井弦斎の世界』を扱うにあたり、常に心がけていることがある。
 食文化研究家・小菅桂子女史の言葉で、
 ******************
  『 日本人の今日の食卓を振り返ったとき、鎖国時代唯一、西洋との窓口だった長崎オランダ
 商館で、異国の料理人のもと、こつこつ黙々と修行を積んだ日本の料理人の姿が浮かび上が
 ってくる。続く開国による文明開化の嵐・・・
 そうした時代の変遷の中で地道に異国の料理に取り組んできた先達の努力があったからこそ、
 はじめて実を結んだわれわれの食卓なのである。
 今、日本人はコロッケもカレーもハンバーグもみんな日本の料理だと思い込んでいる。
 しかしそれは先達の努力あってのもの、ここで改めて感謝の意を表したい。』
 ******************

  まさに、女史のお言葉どおり、伝統の継承に感謝を込めるには、村井弦斎は格好の題材なの
 です。その弦斎のゆかりの土地が平塚とは、こんなに恵まれていることはありません。

  西洋料理に携わる末弟として、感謝を込めてお料理を作り、お話をさせて頂いています。
 『食道楽』の中での料理は、総じて柔らかく栄養があり消化の良いもの…と記されている事が
 多いですが、滋養、健康、病人の為に…という観点から紹介されているスープの項も、
 数多く登場してきます。例えば、文中で「上等スープ」として紹介されているコンソメ作り方や
 味は、時代の変遷を経ての進化はあるが、その方法論に大きな違いはなく、材料を吟味し、
 二日以上丹精込めて作る 『心』 には100年以上経った今も、何の変りもない。

                              Marie Louise OWASHI YUKIO

                           
   【 開催にあたり… 】

   平塚駅南口地域では、毎年、平塚市まちづくり政策課や市協働推進課の方たちと、地域住民や周辺事業者を交え、
  地域活性、住み良い街づくりの為に意見交換会や座談会を催しています。
   その中で、南口の魅力を発信するという議題の中から、村井弦斎についても多くの意見が出ています。

   現在平塚でも年に一度『弦斎まつり』を催し活発に活動をしていますが、年間を通して紹介している活動はあまり
  多くありません。しかし、全国的には大小様々な取組がなされているようです。

   著名な専門誌や雑誌等での特集はもとより、神奈川県立近代美術館では村井弦斎展も催され、
  作家・黒岩比佐子氏が著された・評伝「食道楽の人・村井弦斎」は特に有名で、2010年に作者が亡くなられた後も、
  全国的にその著書や村井弦斎の事を紹介しています。

   今回、都内で定期的に活動なされている朗読家の方やその関係者の方々から、ゆかりの地・平塚で開催したいとの
・・・
  依頼があり、その企画を詰めてまいりました。

   上記の趣旨の下、各専門料理店とのコラボはもとより、各界の方たちと共に、シリーズ化出来るようになっていけばと
  願っています。
   村井弦斎を、もっと幅広く紹介し、ゆかりの地・平塚で『食』のシンボルとして全国に発信出来れば幸いです。

   今年9月28日の『第15回弦斎まつり』を前に、8月3日を前哨戦とすべく、弦斎まつり主催者である「村井弦斎の会」や
  「平塚市料理飲食業組合連合会」、「平塚南口有志会」等と、様々な団体様からも、ご理解、ご協力も頂きました。

  つきましては、皆さまからも、ご意見、ご指導等、ご協力頂きたく、宜しくお願い申し上げます。

                                           
語り継ぐ黒岩比佐子の会
                                                     平塚市料理飲食業組合連合会常任理事・尾鷲幸男


今年の「第15回・村井弦斎まつり」は、9月28日()です。
実行委員会は既に始動しています。お楽しみに…(*^。^*)v

YouTube明治における弦斎料理とフランス料理の時代考査
平塚市勤労者共済会・2013新春企画
『村井弦斎『食道楽』の世界を楽しむ会』
食の大切さを伝える
「第4回 かながわ食育サミット in ひらつか
「明治における弦斎料理とフランス料理の時代考査」
平塚商工会議所TMO食工房主催『村井弦斎・料理研究会』 再現料理講習会
ポスターとお料理の詳細
         講習会の模様
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